野中佑基のリーダーシップ論(21) [心理学]

野中佑基
集団アイデンティティーが低いメンバーのほうが高いメンバーよりもリーダー-メンバー関係を受けやすくなる傾向が示された。これは、集団アイデンティティーが高いメンバーは集団の価値や理念に基づいて判断するため、リーダーとの関係による影響を受けにくくなる(Tajfel & Turner, 1986)という予測通りの結果であった。リーダーはメンバーと関係を考える際は、メンバーの置かれた状況にも考慮する必要があることを示している。
野中佑基
研究2
グループワークによる検討
 研究1では、リーダー‐メンバー関係が高質であるほうがメンバーが感じるリーダーシップの有効性が高くなることは確認できた。しかしながら、LMX関係と関係的自己観の相互作用は見られなかった。この理由として、リーダーシップの有効性を認知するにあたって参加者が思い浮かべる場面にばらつきがあり、それによって有効性に影響を与えていることが考えられる。また、この研究で対象にした集団が大学の部活動・サークルであり、どちらも集団全体としての目標はあったが、リーダーの権限や責任は軽いもしくは形骸化している場合もあり、活動内容においてメンバーに求められる責任も軽いと考えられる。そのため、リーダーよりもメンバーとの関係やメンバー自身の考えを優先しまうことが考えられる。
以上、野中佑基のリーダーシップ論(21)でした。

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